薬物依存症からの回復

 

「薬を欲しがって暴れる人をベッドにくくりつけてしばらくすると反省し二度と薬を使わないと決心する・・・」映画などでよく見られる描写ですがこれは実際とは違います。命が続く間、薬のことを忘れさせておく、または思い出しても使いたいとは思わない状態にさせておく手だては今のところないのです。ひとたび経験した薬物の効果が記憶から完全に消え去ることはありません。

いつまた使いたい気持ちが湧いてくるのかもわかりません。回復は、このような条件下で薬を使わないで生き抜いていくことです。しかし、これは単に薬を使わない日数に記録を延長することではありません。薬物を使わないで自分が満足できる人生をどう生きていくのかということに大切な意味が含まれるのです。

回復に必要なのは治療・援助です

薬物依存は放っておけばそのうち治ってしまうような病気ではありません。当事者のやる気や、身近な人の叱咤激励のよって改善されるものでもありません。回復に向けては治療や援助が不可欠です。法的に規制された薬物を使用した人についてはしかるべき処罰がされるのは当然です。しかし、これらの人々についても依存という病気が確認される場合には、治療と援助の機会が確保されることが必要不可欠です。